ささやかな奇跡を

神はサイコロを振らない (中公文庫)

神はサイコロを振らない (中公文庫)



彼らが生還したことが奇跡なのでは無く、生還した彼らがこの世で為したことこそが、奇跡なのだ




何年か前にドラマをやっていましたね。内藤さんとかでていたやつ。それの原作本です。
あらすじとしては
10年前に忽然と消息を絶った旅客機がそのままの姿で帰ってくるというもの。彼らにとって時間はたっていなくても、残されたものにとっては10年は長い年月だったというわけで。
久々に本読んで泣いてしまいました。
雰囲気としては梶尾真治の「黄泉がえり」+「胸いっぱいの愛を」(映画版のノベライズ)÷2という感じなんですが、乗客それぞれについて書かれてあって、変わらないもの、変わったもの、もう一度生きる意味を与えたくれた者様々で、その周囲の反応も含めて非常によかったです。
個人的には「フツーに」SFだったことに驚きました。




本格推理委員会 (角川文庫)

本格推理委員会 (角川文庫)

第一回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。
これを聞いてニヤリとする人はマニアだと思う。
設定はよくあるかんじ。キャラクターは、、、いい味だしてるなぁと思う一方でそれやりますか、というのもあり。
ただ中身は本格。
どこか核なのかなかなか出てこなくていらいらするけど、最後はすっきりなはず。
表紙に手を止めずどうぞ(笑)