正しき女

嗤う伊右衛門 (中公文庫)
嗤う伊右衛門 (中公文庫)
京極夏彦


ラストの部分、電車の中で泣きかけたました
ううっ、こういうのを悲恋というのでしょうか?
四谷怪談の「お岩さん」をモチーフにしたお話。
岩殿(あえて殿付けで!)がすっごくかっこいい。
素直じゃないかもしれないけど、頭をあげて生きてるというかんじ。
正直、京極夏彦は苦手かなって思ってたんです。
なんせ「姑獲鳥の夏」(しか読んでなかったけど)
はじめの薀蓄を読みきるのに3週間近くかかりましたし!(そのあとは2日ぐらい)
あの分厚さに負け、それ以来手を出していなかったのですが
見る目が変わりましたね。
時代劇っぽいのにミステリしているのがすごい。
岩殿の心構えは見習うべき点があると本気で思いました。
死ぬもひとり、生きるもひとり、ならばどちらも同じこと・・・