真剣に気分が悪くなった。
世界は密室でできている。 (講談社ノベルス)
舞城王太郎
「僕」と名探偵「ルンババ」
「涼ちゃん」の死から始まり、修学旅行での知り合いをきっかけに事件に巻き込まれる(つっこんでいく)
初・舞城です。
語り口が軽快。はじめて見るような文体に驚いたけど、読んでるうちに慣れる・引き込まれる。
「怒涛のごとく」という言葉が似つかわしい。
キョーレツ(あえてカタカナで書きたい)なのは冒頭部分の湿疹の話。
マジで気分が悪くなる。
最後、吐くかと思った。
あの部分だけは二度と読みたくないです。
腸とか脳みそとかスプラッタの方が断然まし。
それを除けば、素直におもしろかった。
薦めてくれてありがとうございました。
ターン (新潮文庫)
北村薫
七月のある日の午後3時15分。
真希の時間はループし続ける。
自分の他に誰もいない世界。
誰とも会わない、時間が繰り返す
そんな毎日が150日間ほどを過ぎたとき・・・
一本の電話が鳴った。
こうかいてみると、この電話がどれだけ大きいかわかるな。
自分が出す音しかずっと聞けなかったのに、いきなり他の人がつくる音が鳴り響くんだから。
はじめの奇妙な語り口にこれはどんな設定なんだろうと思うんだけど、
自然それが優しいから、それでもいいっみたいな感じになる。
「純愛」っていう言葉はどうもうそ臭くて好きじゃないんだけど、
これは純愛だと思う。
感動。